ケチの哲学を貫け
みなさん、こんにちは
自販機コンサルタントの片桐茂夫です
本日は、『ケチの哲学を貫け』 というテーマでお話しをします
事業を営むうえで
お金の使い道は、最も重要であって
ムダ金は、1円たりとも 使えないと
経営者なら、みなさん、お考えだと思う
ただ、やみくもに出費を抑えることは出来ないし
言っていることがコロコロ変わっても
部下の信頼を無くすだけであって
一貫した考え方(哲学)は絶対に必要です
逆に、ある哲学に基づき
支出を抑えることを、毎日毎日繰り返していれば
多少時間はかかっても
それがいつしか、組織全体に習慣として定着し
常態化した好ましい姿となります
私の経験では
『ケチ』という言葉を『節約』に置き換えれば
女性には意外に受けが良い
主婦感覚にマッチするのかもしれない
当社では、しばしば
金は使うな 頭を使え と呼びかけています
その直接的に意味するところは
自分で出来そうなことは、安易に外注せずに
極力、自分たちで、やりなさい
その結果として
いろいろな宝物を得ることができるからです
ケチによる様々な利点のなかには
経費節約は当然ですが
それ以外に、当社の場合
自販機の管理運営を行っているので
仕事量が大きく天候にされやすいという課題があります
つまり、夏場は冬場の約1.5倍売上が上がります
雨の日は、2~3割 売上が落ちます
嵐や雪の日は、外での作業は出来ません
これでは、社員の仕事量が大きく変わってしまい
日によって仕事が少なくなれば
その都度、パート従業員を休ませるようでは
安定した収入が得られず、大問題です
そこで、例えば、現場作業に使う、さまざまな道具を考え出し
それらの道具を、冬や雨の日に作ったり、補修したりします
このように、室内作業で、かつ、成果が貯蓄できるような
いろいろな仕事を用意し、仕事量を安定的に確保しています
しかし、私が考える1番の狙いは
作業する人 全員が、自分の仕事について
常に、考える習慣をつけることであって
とても重要だと思っています
安易に物を買って、問題が解決してしまえば
これほど楽なことはありません
人は、好き好んで、苦労することはありません
人は誰でも、楽な方法を選ぶという習性を持っています
『若いうちの苦労は、買ってでもせよ』
という格言があるということは、逆に言うと
よくよく周囲が、気をつけて、若者を戒めないと
自ら苦労することはしませんよ ということです
苦労しなければ、考えることはしなくなり
思考能力は一気に低下します
そうならないように、不便な状況をわざわざ与えれば
考える訓練になるのです
『必要は発明の母』、『火事場の馬鹿力』
などの格言が示すように
何とかせねばならぬといった切羽詰った状態を
組織内につくりあげれば
全員が、常に考え続けるようになります
『3人寄ればもんじゅの知恵』
老若男女、現場作業者、管理職、様々な部門
それぞれ、視点が異なるので、意見交換すれば
意外な意見に驚き、気付くことが、結構あります
全員が自由気ままに発言できる雰囲気作りも
とても大切です
このような日常行動が積もり積もって、初めて
画期的な発明、新技術、新商品、新規事業
などが生まれると信じています
もうひとつ別に、ケチの目的があります
お金の使い道にメリハリをつければ
社員全員に対して、ものごとの優先順位を
共有することができます
当社の場合、商品の品質は最も重要であって
ここには、最もお金を掛けます
仕入値が安いからといって
ブランド価値の低い商品を選ぶことはありません
逆に、商品配送で社員が使う自動車は
中古車であっても構わないと考えます
社内倉庫や執務室は、徹底して費用をかけず
壁紙すら貼らない場所も多くあります
それらは、お客様の満足とは関係ないからです
そのような一貫した考え方を続けることで、社員全員に
お客様に提供する、商品やサービスを最も大切にしようという
意識が定着します
それらの意識や習慣は、組織内に一度定着すれば
黙っていても全員が一定の方向に、動くようになります
とにかく、経営者がトップダウンで
ケチの哲学を貫き、ブレることなく
社員に働き続けることが重要で
そうすれば、組織の体質も良い方向に必ず変わっていきます